歌舞伎稲荷神社

歌舞伎稲荷神社

2021.04.01
東銀座のまち
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高層ビルがひしめく銀座のオフィス街。昼も夜も、忙しそうに人々が行き交う街のビルの中や屋上、そして路地裏などに、実は多数の神社が点在しているのをご存知ですか? 2019年に公開された新海誠監督の映画『天気の子』に登場する、ある重要な役割を果たす小さな神社も、銀座に実在する神社をモデルにしたと言われているんですよ。そしてここ東銀座エリアにも、毎日忙しく働く人々を見守るように佇む神社があるのです…!

東銀座を見守るように佇む「歌舞伎稲荷神社」

それは、東銀座のランドマークのひとつである歌舞伎座の一角にあります。地下鉄・東銀座駅から、歌舞伎座正面玄関につながるエスカレーターを上がると、目の前にあらわれる「歌舞伎稲荷神社」です。歌舞伎座の荘厳な白に、鳥居の鮮やかな朱が映え、美しい風格に魅了されます。

2月の歌舞伎稲荷神社には、「地口行灯(じくちあんどん)」が吊るされています。初午祭にあわせ飾られたもので、神社だけでなく歌舞伎座の劇場内から楽屋にいたるまで地口行灯が飾られているそうです。【提供元:松竹株式会社】

歌舞伎座が新たな姿として2013年に竣工される以前は、劇場の敷地内に設けられていました。そのため、歌舞伎座の関係者や観劇者のみしか参拝できなかったのですが、歌舞伎座の建替えを経て今の場所に遷座され、現在は誰もが参拝できる神社となっています。取材に訪れた日も、多くの人が足を止め参拝されていました。
稲荷神社は全国に3万社以上もあるといわれています。“稲荷大神”または“稲荷神”を主祭神として祀っており、「商売繁盛」「家内安全」「縁結び」など、様々なご利益がある神様として信仰を集めています。

そして、神社仏閣の参拝のお楽しみといえば…そう、「御朱印」! 歌舞伎稲荷神社でも、2017年11月1日から御朱印(一種類、書き置きのみ、初穂料300円)をいただくことができるようになりました。また、歌舞伎座の舞台檜板を再利用した木札(初穂料1800円)も2020年より頒布されています。どちらも、地下2階木挽町広場内にある「かおみせ」、インターネット販売にて受けることができます。
御守りの取扱いも行っています。

東京2020オリンピック・エンブレムのモチーフにもなっている、伝統的な白と藍色の市松文様の注染手ぬぐいが張られ、表紙の中央には、建替え前の歌舞伎座に飾られていた提灯が白箔と金箔で型押しされています。表紙には、戸田屋商店の綿100%の手ぬぐいの生地を使用。デザインにも技術にもこだわった一品です。(税込2,700円)

東銀座で働く、そして東銀座に暮らす人々を今日も静かに見守る歌舞伎稲荷神社。お仕事の休憩時間や帰りがけに、立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

写真:菅原康太 文:鈴木隆子(slowtime design Inc.)